おか山っ子

第54回「おか山っ子」
特別表彰式を開催
子どもたちの朗読に笑顔、涙・・・

おか山っ子(第54回)表紙 穏やかな春の日差しがふりそそぐ3月21日(日)、岡山県生涯学習センターにおいて、 第54回「おか山っ子」特別賞の表彰式をおこないました。 当日は県内各地より、受賞された子どもたちや保護者、担任の先生など多くの皆さんが出席してくださいました。
 岡本委員長の「半世紀以上の歴史を持つ文詩集の発行を誇りに思う。それは平和であればこそ・・・。」 という開会のあいさつに続き、藤原幸代審査委員長が、特別賞を受賞されたひとりひとりに各自の作品のすばらしさを語りかけました。 続いて、受賞者を代表して3人が作品を朗読しました。 会場の笑いをさそう上手な朗読や思わず涙をさそう朗読もあり、会場は大きな拍手に包まれました。
 くらしをみつめ、それを文に綴ることによって、自分の気持ちを整理したり周囲の人の気持ちを思いやる力が子どもたちについていることを実感しました。
 第54回「おか山っ子」は、5月下旬の完成を目指して現在編集作業中です。ぜひ大勢の方が購入してくださり、子どもたちの生き生きとした作品が、 多くの教室で読まれることを期待しています。

第54回 おか山っ子 特別賞受賞作品
学年都市学校名名前作品名
小1津山市東小学校みや田たかよわたしのおとうさんとおかあさん
作品評:
体のふじゆうなおかあさんに、やさしいことをいっぱいしているのね。 おかあさんのおこのみのりょうりがつくれるなんてかんしんしてしまいました。 車いすのおかあさんをじろじろ見られてかなしかったのですね。 おとうさんおかあさんのあいじょうをいっぱいもらって、つよいつよい子になってください。
小2新見市足立小学校国吉 もとき大吉りょかん
作品評:
「大吉りょかん」て、すてきな名前ですね。 もときさんと佑太さんが二人できょうりょくして妹のあみちゃんのためにすてきなりょかんを作ってあげたようすがとてもよくつたわってきました。 おふろで一生けんめい体をあらうあみちゃんはとてもかわいいですね。 もときさんは紙で工夫してじょうずにりょう理を作っています。 りょう理のせつめいのしかたは、本もののシェフのようです。 やさしいお兄ちゃんのもときさん、またこんな楽しいあそびを考えて、二人なかよくあそんでね。
小3津山市河辺小学校宮野 聖也わが家の大事件
作品評:
いつものように家族でのんびりとすごしていると、事けんは起きました。 聖也さんの書きぶりは読む人をひきつけるものがありますね。 短い間のできごとですが、家族とのやりとりや聖也さんの心の中を細かくえがくことで、 そのときのようすが生き生きと伝わってきました。 せん面き作戦はためせなかったけれど、お母さんを助けることができてよかったですね。
小4邑久郡裳掛小学校山口 健太ミミズ君パワー
作品評:
土をつつかず、ミミズなどをさわれない人もいる中、あえて「ミミズ」を題材にした着眼点がおもしろいと思います。 興味を持ち、それを調べていくうちに、また次から次へと課題を持つという展開に、思わずひきこまれてしまいます。 土づくりという観点からモグラについて考えてみてもおもしろいと思います。 続編を期待しています。
小5津山市東小学校山下 夏波ひいおばあちゃんといっしょに
作品評:
夏波さんは、大変そうだと思い、ひいおばあちゃんと一緒に大根をつけました。 ひいおばあちゃんから教えてもらったことを会話や音を使って上手に書いているので、様子がよく浮かんできます。 ひりひりする赤い手になった時、ひいおばあちゃんのもっと赤い手を見つけたんですね。 ひいおばあちゃんの手や顔の様子をよく見ていると感心しました。 二人で手間をかけて作ったたくあんは、きっと二人のあたたかい心の味がすることでしょう。
小6久米郡柵原西小学校佐々部 歩大好きなお母さん
作品評:
単なる「悲しさ」とか「寂しさ」といった言葉では、到底表現できないような体験を通して、 自分自身の生き方、考え方について、真正面から真剣に向き合っている作者の姿に心を打たれました。 さらに、それを自己の飛躍の糧にしようとしていることに、心からの声援を送りたいと思います。
中1上房郡竹荘中学校岩佐 隆弘今もいる祖父
作品評:
もう会えないと思っていた祖父に、多くの場面で出会うことができた岩佐君、 暖かい家族の交流があるので、見過ごしてしまいがちな家族のエピソードもしっかりと書けました。 祖父や家族の優しさが感じられる心温まる作品です。
 祖父からの「贈り物」をいつまでも大切にして欲しいです。
中2倉敷市水島中学校藤岡 志穂自分色のキャンパス
「sixteen's first map 〜十六歳の白い地図〜」を読んで
作品評:
毎日の生活の中でのさまざまな思い。藤岡さんは、家でも学校でもみんなに頼りにされていましたが、だからこそ自分という存在は一体何なのかと考えます。 そんな時出会った一冊の本で心の迷いがふっきれ新しい自分を見つける過程が淡々と描かれていて、それがかえって心情を吐露しています。
中3真庭郡落合中学校福島 香織「この思い、花束に」
作品評:
自分の内面を深く見つめ、自問自答を重ねながら過ごしてきた中学生活。 本人にとっては長く苦しいトンネルだったと思いますが、ふり返ってみると、そこには多くの人のむくもりがあったことだと気づいたのですね。 今の心境が感受性豊かに描けていて、読む人の心も温かくなるような作品です。


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