おか山っ子

・第57回「おか山っ子」特別賞を開催
 3月24日(日)、「第57回『おか山っ子』特別表彰式」が岡山市下石井のピュアリティまきびで行われました。応募総数5,912点の中から、各学年1点の9つの特別賞を含め182点の掲載作品が2月22日(木)の最終審査で決定しました。
 今回はご後援いただいている7団体のうち、岡山県、NHK岡山放送局、山陽放送、山陽新聞社、岡山県作文の会の5団体より来賓の方をお招きし、特別賞を受賞した子どもたちに直接賞状をお渡しいただきました。
 表彰式では特別賞受賞作品の中から、小学校1年生佐藤実果さんの「ほっぺ」、小学校5年生堀ゆう基さんの「オーバーナイトハイク」、中学校2年生菊池恵利加さんの「ひだまり」の3作品を受賞者本人が朗読し、会場は大きな拍手で包まれました。
 岡山県からも岡山県知事代理に来賓として参加していただき、「おか山っ子」がより地域に根ざした文詩集となるよう励ましのお言葉もいただきました。これからも「おか山っ子」が多くの方に愛され、広く読まれ続けることを願っています。 「おか山っ子」第57号は、7月下旬に発行、県内の一般書店でも販売をします。全学年版950円、小学生版750円です。なお、一部取り扱っていない書店もありますので、詳しくは岡山県教職員組合教育文化部(п@086-272-1278)までお問い合わせください。
【小学生版 1冊750円 全学年版 1冊950円】

・第57回 おか山っ子 特別賞受賞作品

学年受賞学校名名前受賞作品
小1岡山県教職員組合委員長賞井原市立
稲倉小学校
佐藤 実果 さん「ほっぺ」
作品評 実果さんとおかあさんはいつもほっぺをくっつけます。お母さんのほっぺはなっとうやカレーのにおいがします。そんなおかあさんのほっぺが、実果さんは大好きです。
 実果さんとお母さんの愛情溢れるやりとりに、心和む作品です。
小2岡山作文の会会長賞勝央町立
勝間田小学校
井上 壮 さん「おじいちゃんとしめなわをなったこと」
作品評 壮さんのおじいちゃんはしめなわ作りの名人です。壮さんもおじいちゃんに習ってしめなわを作りますが、おじいちゃんのように固く、うまくなえません。少しずつ上手になり、できあがったしめなわはかっこよくて、玄関などに飾られました。少し得意気な壮さんの気持ちが伝わってきます。
小3日本放送協会岡山放送局長賞倉敷市立
帯江小学校
滝澤 綾 さん「わたしの妹」
作品評 綾さんには知的障害がある妹がいます。ある日妹さんは綾さんをひとりで学校に迎えに行こうとして、川に落ちてケガをしてしまいます。妹さんも綾さんのことが大好きです。
わがままでたいへんな妹だけど、綾さんは自分の妹になってくれてありがとうと、妹に生まれてきてくれたことをとても嬉しく思っています。大好きな自慢の「わたしの妹」です。
小4山陽放送社長賞倉敷市立
大高小学校
河田 大将 さん「冬の空の下で」
作品評 「空はいつも青いとは限らない」−大将さんは冬の空の下で、一度も飛べたことのない長なわの練習をします。見上げると空はどんより変な色…。だけどある日ひょっこり飛ぶことができたのです。大将さんに力をくれる冬の空。不安なときも嬉しいときも、空が見てくれています。
小5山陽新聞社長賞浅口市立
金光吉備小学校
掘 ゆう基 さん「オーバーナイトハイク」
作品評 ゆう基さんはオーバーナイトで尾道から金光まで歩く計画をしました。最初は元気だったけど、だんだんと足が痛くなってきました。それでも「がんばろう」と自分を自分で励ましながら歩き続けたけど、ついにリタイア。「来年こそは必ず!」やり遂げられなかったゆう基さんの悔しい思いが伝わってきます。
小6岡山県知事賞美作市立
美作北小学校
大前 武伸 さん「おばあちゃんへのプレゼント」
作品評 武伸さんは腰が曲がって仕事をしづらそうだったおばあちゃんのために作業机を作ってあげることにしました。今は亡きおじいちゃんのアドバイスを思い出しながら、お父さんにも手伝ってもらって一生懸命作りました。「僕とお父さんとおじいちゃんからの共同のプレゼントだよ。」家族思いの武伸さんのあったかい気持ちが伝わってくる作品です。
中1岡山県教職員組合委員長賞津山市立
北陵中学校
岡本 正稔 さん「トカゲとカナヘビに学んだこと」
作品評 正稔さんは庭の花壇でトカゲの卵を発見!飼育することにしました。ある日カナヘビも発見し、「ママリゲス」と名付けて飼うことに。ついにトカゲの卵もカナヘビの卵もかえって赤ちゃんの誕生!命が誕生する瞬間を目の当たりにした正稔さん。小さな生き物の命を決して軽んじてはいけないことを正稔さんは感じています。飼育ケースの中でどんなことが起こるのか、来年が楽しみですね。
中2岡山県PTA連合会会長賞津山市立
勝北中学校
菊池 恵利加 さん「ひだまり」
作品評 恵利加さんはお母さんとふたり、林の中をゆっくりと歩いています。そして見つけた「ひだまり」。忙しい年の瀬にもかかわらず、ここにあるのはすべてを忘れさせてくれるような木、水、鳥そして穏やかな陽差しだけの風景。暖かな冬の陽差しは恵利加さんの素直で優しい気持ちを呼び起こし、娘から母に対する温かないたわりの気持ちを大きくしていきます。
 自然がもつ不思議な「力」。私たちが「自然」に魅力を感じるのは、恵利加さんが感じたような「力」に引き寄せられるからなのかもしれません。
中3岡山県知事賞和気町立
和気中学校
河井 諒子 さん「勇気のかけら」
作品評 「黒い影」によって両親を失い、ひとりぼっちになってしまったミン。「正しいと思った道を自分の足で進むことは勇気がいる。命を守ることこそが正しい道だ。」お父さんが残した言葉を胸に、ミンは精一杯生きていこうと誓います。しかしまたあの「黒い影」がミンたちを襲います。子どもを残して闘おうとする仲間に、ミンは命を大切にするよう訴えます。
 命の大切さと同時に自分を信じることの大切さ、そしてその思いを支える「勇気のかけら」が誰の中にも存在することを教えてくれる、心打たれる作品です。
「おか山っ子」では初の創作文での特別賞受賞です。


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